ガスこんろの事故に注意
~火災事故に潜むヒューマンエラー~
2019年5月23日 独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE) 発表資料より
2018年度において、ガスこんろで多くの重大製品事故が発生しました。ガスこんろの事故は火災に直結すると共に、やけどなどの被害に繋がりやすいため注意が必要です。
事故の多くは誤った使い方が原因となっています。特に、使用中にその場を離れたり、汚れを放置したりすることが原因の事故が多く発生しています。事故の事例や事故防止のためのポイントを確認し、事故を未然に防ぎましょう。
事故事例
【事例1】調理油過熱防止装置の付いていないガスこんろで調理中、天ぷら鍋をかけたまま放置したため、鍋の油が過熱し、出火した。(2016年12月、拡大被害)
【事例2】長時間加熱されたため、グリル庫内の魚や脂分などが発火し、内部が焼損した。(2017年1月、製品破損)
【事例3】ガスこんろに鍋をかけて調理していた際、ガスこんろの周辺にあった可燃物に着火し、建物を全焼、1名が死亡した。(2014年9月、死亡)
【事例4】使用者が煮こぼれなどを放置していたため点火しづらくなり、繰り返しの点火動作で漏れたガスに引火した。(2017年4月、軽傷)
ガスこんろの気を付けるポイント
★使用中は絶対にその場から離れない。
★衣服への着火に注意する。
★グリルに残っている食品かすや油脂などが付着していると、加熱されて発火するおそれがあるため、使用後は汚れを取り除き、こまめに掃除をする。
★グリル庫内で調理物や汚れなどが発火した場合は、扉を開けると火があふれ周囲に燃え広がるおそれがあるため、操作ボタンや器具栓つまみを消火の状態に戻し、火が収まるまでグリルの扉を開けない。
★ガス臭いときは絶対に火を点けず、ガス栓を閉めて販売店やガス事業者に連絡をする。
★点火しにくいなどで繰り返し点火操作をするときは、周囲のガスがなくなるまでしばらく待つ。
★こんろの周囲に燃えやすいものを置かない。炎の付近は目に見えている以上に広い範囲で高温になるため、周囲の燃えやすいものに着火するおそれがある。
2019年5月23日 独立行政法人製品評価技術基盤機構NITE(ナイト) 発表資料はこちらから