夏に多発!扇風機の経年劣化やエアコンの電源コードのねじり接続で火災のおそれ
~使用前に扇風機の動作やエアコンの電源コードを必ず確認しましょう~
2017年5月25日 独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター(nite) 発表資料より
これから扇風機やエアコンを使う機会が増えてきますが、毎年、6月~8月は、古い扇風機の部品劣化や、エアコンの電源コードの不適切な接続などによる火災などの事故が多く発生しています。
使用する前に、扇風機やエアコンに異常がないかを確認し、事故を未然に防ぎましょう。
また、扇風機の事故は、3割以上が学校や病院等の一般家庭以外の場所で発生しています。公共の場などで共用品として使用する場合等も注意が必要です。
扇風機の事故事例と注意事項
◆事故事例
★事例1. 学校に設置されていた扇風機から出火し、扇風機や周辺を焼損する火災が発生した。約45年の長期使用によって、扇風機の内部配線が繰り返し折り曲げられ、本体台座部分で断線し、スパークが発生し、発火したと考えられる。
★事例2. 異音がしたため確認すると、扇風機や周辺を焼損する火災が発生していた。約38年の長期使用によって、モーターの部品が劣化してスパークが発生し、扇風機と周辺を焼損したと考えられる。
【注意事項】
コンデンサーやモーターコイル等の電気部品や扇風機の首振り部分は、長期の使用によって劣化していきます。動きが悪い・動かなくなった、モーターから異音がする、モーターケースが発熱する、焦げ臭いような異臭がする等の症状が出た場合は、使用を中止してください。なお、火災の原因は部品の劣化ですので、古い扇風機は買い替えを検討しましょう。
エアコンの事故事例と注意事項
◆事故事例1
エアコンの電源を入れたまま外出中、エアコンが焼損し周辺を汚損する火災が発生した。施工事業者がエアコンの電源コードを途中で別のコードと「ねじり接続(※)」しており、接続部分が接触不良で異常発熱し、エアコンや周辺を焼損したと考えられる。
【注意事項】
電源コードの「ねじり接続」等の改造や、テーブルタップなどを用いた延長接続は絶対にしないでください。本人が行っていなくても、施工業者等が行っている場合もあります。使用を開始する際はご確認ください。
(※)ねじり接続とは、接続器具等を使用せずに、電源コードの芯線をねじり合わせることで別のコードと芯線同士をつなぐ方法。
◆事故事例2
家人不在時にエアコンから発火し周辺を焼損した。エアコン洗浄時に内部のモーターに洗浄液が付着したため、トラッキング現象が発生し、発火に至ったと考えられる。
【注意事項】
市販の洗浄剤などを使ってエアコンを洗浄する場合には、ファンモーターなどの電気部品に洗浄液がかからないよう十分にご注意ください。ご不明な点がある場合は、製造事業者などの専門知識を持っている事業者にご相談ください。
2017年5月25日 独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター(nite) 発表資料はこちらから
http://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/press/2017fy/prs170525.html