セット契約やスマートフォンの使い方などの携帯電話のトラブル
-高齢者の相談が増加しています-
2018年9月13日 独立行政法人国民生活センター 発表資料より
携帯電話の契約数は年々増加傾向にあり、今や多くの人の生活に欠かせないインフラとなっています。その一方で、全国の消費生活センター等には、契約・解約時に関するトラブルや、利用時のトラブル等の携帯電話に関する相談が年間2万件以上寄せられており、契約当事者が60歳以上のトラブルは増加しています。
相談事例
【事例1】スマートフォンを契約したら、不要なタブレット端末や付属品とのセット契約だった
スマートフォンの機種変更のために店舗へ出向いた。スマートフォンをあまり利用しないので、通話、データ量とも一番安いプランを希望すると、タブレット端末とセット契約と言われた。タブレット端末は不要と断ったが、一番安いプランはセット販売と言われ申し込みをした。
またヘッドホン、置き型充電器の付属品は袋に入れておくと言われ、料金説明もなく無料だと思った。ところが、今日請求書の明細を見たら約 25,000円と高額で驚いた。料金センターに内容を問い合わせたら、スマートフォン、タブレット端末、ヘッドホン、置き型充電器、2回線分の事務手数料、50GBのデータ通信プランの料金等だった。また、スマートフォンとタブレット端末は別々の契約が可能で、ヘッドホンと置き型充電器は分割払いで有料だったこともわかった。(60歳代 女性)
【事例2】タブレット端末、光回線、電気等も契約したが、スマートフォンさえ使いこなせない
スマホを使ってカラオケを練習している友達がおり、便利だと思い、従来型の携帯電話からスマホにしようと携帯電話会社の店舗へ行った。自分はパソコンもしないし、スマホも初めてで全く使い方も何もかも分からないことを告げ、使い方を教えてくれるというので契約することにした。画面が大きいので自宅で使うのに便利だと言われ、スマホの他にもう1台タブレット端末を勧められた。また、光回線や電気等も勧められ、まとめると安くなると言われたので、全く内容が分からないままに契約してしまった。さらに、カードのようなものも契約すると商品券やお肉がもらえるというので契約した。しかし、スマホもタブレット端末も全く使いこなせない。契約から2日後に使い方を教えてほしいと店舗に電話をしたら、「担当者が店にいないと教えられない。他店や他の人では教えられない」と言われた。このままだと使いこなせない。何とかできないか。(70歳代 男性)
相談事例からみる問題点
★消費者の当初の希望とは異なる契約となっている。
★今後支払う料金を消費者が正しく認識できていない。
★解約時に発生する料金を消費者が認識できていない。
★消費者が積極的に契約をしても、端末操作や料金プランの内容を正しく理解できずトラブルになっている。
消費者へのアドバイス
★契約内容の中でも、特に料金が発生する契約は何か確認しましょう。
★解約時にかかる料金や割引サービスの内容も確認しましょう。
★スマートフォンに慣れるために、携帯電話会社等が提供するスマートフォン教室等も活用しましょう。
★契約後にキャンセル・解約したいと思った場合は、すぐに携帯電話会社に申し出ましょう。
★不安に思った場合やトラブルになった場合は、最寄りの消費生活センター等に相談しましょう。
2018年9月13日 独立行政法人国民生活センター 発表資料はこちらから