見守りのポイント(16) 障害者の消費者トラブルvol.6
病気はもうすぐ直りますと言いだした・・
(消費者庁 障害者の消費者トラブル見守りガイドブックより)
★事例
医療ケースワーカー(※1)として病院で働いているAさんは、通院しているBさん(40代女性・精神障害)から「自分の病気はもう良くなるからここには来ない」と言われました。話を聞いてみると、知人からこの病気は先祖の祟りだから、壺を買えば治ると言われ、200万円で買ってしまったようです。
A さんは内閣府が提供しているメールマガジン「見守り新鮮情報」で同じような情報が来たことを話したところ、「自分のケースと似ている」と感じ、騙されていたことに気づいたようです。Bさんは最初は落ち込んでいましたが、「あなたは悪くない、悪いのは騙す方だ」というと、元気を取り戻しました。Bさんに消費生活センターの電話番号を知らせ、ご本人が相談をしました。
★気づきと対応のポイント
・家庭や作業所等の就労の場など、気づきの場面は様々ですが、精神障害がある方はおおむね通院しているため、医療ケースワーカー等との会話も重要です。
・ご本人の問題解決に結びつくよう、「悪いのは騙す方だ」などできるだけ具体的な声かけを行うことが大切です。
・判断に支援が必要な場合、日常生活自立支援事業(※2)や成年後見制度(※3)を検討することが必要です。
※1 医療ケースワーカーとは、病院などで長期医療を受ける患者と社会福祉をつなぐ橋渡し役であり、精神保健福祉士(PSW)などの資格者が従事しています。
※2 日常生活自立支援事業について、詳しくはこちらから
広島県社会福祉協議会 「あんしんサポートセンターかけはし」
http://www.hiroshima-fukushi.net/01consult/01kakehashi.html
※3 成年後見制度について詳しくはこちらから
広島県ホームページ 「成年後見制度とは」
http://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/syouhiseikatumametisiki/1174528122001.html