心当たりのないメール・SMSには反応しないで!
~“迷惑メール”に誘導されてトラブルに!?~
2017年7月6日 独立行政法人国民生活センター 発表資料より
全国の消費生活センター等には、携帯電話やパソコン等に届く電子メールやSMS(ショートメッセージサービス)等のうち、いわゆる“迷惑メール”が関連した相談が寄せられており、2014年度以降増加しています。
その内容は、「迷惑メールが1日に何十通も送られてきて困る」といった迷惑メールの受信に関するトラブルの他に、「有料サイトの未納料金を請求するSMSが届き、支払ってしまった」「お金がもらえるという当選メールが届き、受け取るための費用を支払ったが入金されない」という迷惑メールをきっかけに他のトラブルになってしまったもの等がみられます。
相談事例
★迷惑メールの受信に関するトラブル
【事例1】別の目的でメールアドレス等の情報をサイトに入力したら、迷惑メールが届くようになった
スマートフォンに懸賞アプリをインストールした。その後、アプリ内のスロットゲームをしたら、「賞金が当選した」と表示された。賞金を受け取るための申し込みフォームに住所、名前、メールアドレス等の個人情報を入力して送信したら、迷惑メールが大量に届くようになった。(50歳代 女性)
【事例2】迷惑メールの止め方がわからない
スマートフォンに「2億円をあなたに譲渡する」「熟女との出会いはこのサイトで」等の迷惑メールが来るようになった。数日前からは、3、4分に1回の割合でメールが来る。ドメイン拒否設定をしても効果がない。(50歳代 男性)
★迷惑メールがきっかけとなったトラブル
【事例3】実在する事業者をかたり、有料サイト等の未納料金を請求された
スマートフォンに大手通販会社の名前で、有料サイトの料金が未納になっているとSMSが届いた。身に覚えはなかったが、連絡しないと法的措置を取るとあったので電話したところ、2年前に登録されており、無料期間終了後の料金約19万円が未納になっていると言われた。不審に思ったが、保険を使って90%が返金されると言われた。4軒のコンビニで分散してプリペイドカードの購入を指示され、カードの番号を相手に教えた。(60歳代 男性)
【事例4】間違いメールを装ったメールに返信したら、出会い系サイトへ誘導された
携帯電話に「アドレス変更しました」とメールが届いた。「誰かと間違っていませんか」と親 切心でメールをしたところ、「せっかくなのでアドレス交換しましょう」と若い男性の写真が送られてきた。意味が分からなかったので返信せずにいると、URLが載ったメールが届き、何かのサイトに登録になった。相手とアドレス交換するにはポイントが必要と言われたが、そのポイントが意味するものが何なのか全く分からないまま、相手の指示通り1万円を振り込んだ。 振り込み後は明細を写真に撮って送るよう言われていたため、メールに添付し送信した。その後「まだまだポイントが足りない」と言われ、3万円を振り込みした。(60歳代 女性)
消費者へのアドバイス
(1)心当たりのない不審なメール・SMSが届いても、反応しないようにしましょう
★メール・SMSに記載されている連絡先へは決して連絡しないようにしましょう。
★実在する事業者名が記載されているメール・SMSが届いて不安な場合には、事業者のホームページや問い合わせでメール等を送っているか確認しましょう。
(2)迷惑メールに関するトラブルを防止するための対策をしましょう
★OSやセキュリティーソフト等を最新の状態に更新しましょう。
★携帯電話、プロバイダー、セキュリティーソフト等の迷惑メールの対策サービスを確認し活用しましょう。
★メールアドレス、携帯電話の電話番号等の変更も検討しましょう。
(3)迷惑メールがきっかけでトラブルになってしまったら、最寄りの消費生活センター等や、関係する相談窓口等に相談および情報提供しましょう
★消費者ホットライン「188(いやや!)」
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