御注意ください!日常生活での高齢者の転倒・転落!
2018年9月12日 消費者庁 発表資料より
高齢者の事故のうち、「転倒・転落」によるものは「死亡者数」「救急搬送者数」ともに多く、毎年継続的に発生しています。
高齢者の転倒・転落は、骨折や頭部外傷等の重大な傷害を招き、これが原因で介護が必要な状態になることもあります。転倒・転落事故は、高齢者本人だけではなく、家族や親戚の方、近隣、地域の方など高齢者の身近にいる方々が意識することで防ぐことができます。
高齢者の転倒・転落事故を防ぐためのアドバイス
(1)高齢者の生活環境を確認し、事故の原因となるものを減らしましょう
★高齢者の転倒・転落事故の多くは家庭内のリビングや、階段、廊下、玄関などで起きています。家庭内の環境を改めて確認しておき、段差など高齢者にとって危険となる箇所や負担になる箇所を減らしましょう。
★外出時は、自分が通り慣れている道路や店舗内でも、僅かな段差(道路の境目、店舗の入口)につまずいたり、水濡れ(マンホールの上、店舗のフロアー)により滑って転倒する場合があります。ふだんよく利用・通行する場所の危険な箇所については確認しておき、特に雨の日などには足元に注意するようにしましょう。
(2)高齢者の身体の状態について確認し、注意しておきましょう
高齢者は加齢による身体機能の低下、特定の疾患 、服用している薬の副作用など、転倒・転落を起こしやすい危険因子を数多く持っています。そのリスクを理解せずに、「いつもやっているから大丈夫」「まだ若いから大丈夫」といった過信や油断により行動すると、事故の原因になります。高齢者に特徴的な身体の状態を正しく認識、把握しておくことが重要です。
(3)事故が発生したときの対処法を確認しておきましょう
家族などの周りの人は、万が一事故が発生したときに、迅速に対処ができるよう、対処法を事前に確認しておきましょう。
① 状態をよく観察しましょう
慌てて起こそうとせず、「痛いところはないですか?」と声かけをして、意識があるかを確認し、痛がる部分に腫れや変形などの異常がないか、顔面蒼白になっていないか、冷や汗が出ていないかなどを観察しましょう。
② 救急車を呼ぶか判断を迷ったら
・意識がない、呼吸がない、明らかに異常があるなどの場合には、迷わず119番で救急車を呼びます。
・救急車を呼ぶか判断を迷った場合には、アドバイスを受けるため、かかりつけ医に連絡を取りましょう。
・Web、スマートフォンで、該当する症状に応じて緊急度の判定を支援し、利用できる医療機関や受信手段の情報を提供するアプリ「Q助」は、どなたでも無料で利用できるので、ご活用ください。
http://www.fdma.go.jp/neuter/topics/filedList9_6/kyukyu_app.html
③ 時間がたってから異常が出る場合もあります
転倒・転落直後は問題がない場合でも、時間がたってから異常が出てくる場合があります。転倒後に立ち上がれるようになっても、ふだんと違って歩き方がおかしくないか、話すときに舌にもつれがないかなどを周囲の人が気にかけるようにし、少しでも気になったら病院を受診するようにしましょう。
消費者庁「高齢者の転倒・転落事故、こんなところで起きています!(PDF)」
(啓発用資料としてご自由にご活用ください。)
2018年9月12日 消費者庁 発表資料はこちらから