ATMを操作しても還付金はもらえません!!
-「還付金詐欺」に関する相談が増えています-
2017年9月14日 独立行政法人国民生活センター 発表資料より
高齢者に対し自治体職員等のふりをして、「健康保険料の還付がある」「医療費の払い戻しがある」「税金の還付がある」などと言い、還付金の受取手続きのため携帯電話とキャッシュカード等を持ってATMに行くよう誘導し、振り込みをさせようとする、いわゆる「還付金詐欺」に関する相談が、全国の消費生活センター等に多く寄せられています。
最近の相談事例
役所の人からの電話で「100万円以上の残高のある通帳を持って手続きをすれば、手数料が免除され、すぐに口座に還付金28,000円が振り込まれる」と言われた。還付金の内容については言われなかったが、携帯電話を持ってスーパーのATMに行った。ATMの前で指示された番号に電話し、担当者から言われた暗証番号982337を入力し操作した。還付金が振り込まれたと思い残高を確認したところ、98万2,337円が他人の口座に振り込まれていることがわかった。(60歳代 女性)
還付金詐欺の手口の特徴
★市役所などの公的機関の職員や金融機関の職員になりすます。
★すぐに手続きをしなければならないかのように信じこませ、人目につきにくいATMへ誘導する。
★ATMでは自分の口座からの振り込みではなく、自分の口座への振り込み手続きをしているかのように錯覚させる。
★振り込まれた金銭はすぐに引き出され、一度、振り込みの手続きをすると複数回振り込みをさせようとする。
消費者へのアドバイス
★電話で「お金が返ってくるのでATMに行くように」と言われたら、それは還付金詐欺です。そのまま電話を切るようにしてください。
保険料の還付などいかなる名目であってもATMを操作してお金がもらえることは絶対にありません。また、役所などの公的機関・金融機関などの職員がATMの操作を行うように連絡することも絶対にありません。そのような電話の相手はせずに電話を切ってください。
また、メール等で還付金があるという連絡があっても返信や連絡をしないでください。
★還付金等に心当たりがある場合でも、すぐにATMに向かったり、指示された電話番号に電話をかけたりせず、役所の担当部署に電話をかけて確認をしてください。
最近、高額な治療を病院で受けた、税金の申告をしたなど、お金が返ってくることに心当たりがあるような場合でも、電話で指示されるまま行動せずに、担当部署の電話番号を調べた上で確認をするようにしてください。その際、電話の相手が指定した電話番号にはかけないでください。
★全国各地で起きているため、今後も還付金詐欺に注意が必要です。
還付金詐欺に関する相談は、特定の地域で短い期間に集中して寄せられる特徴があります。これまでに相談が少ない地域であっても多く寄せられた地域であっても、引き続き注意が必要です。
★「お金が返ってくる」など還付金詐欺に関する電話があった場合は、すぐに警察や消費生活センター等に電話するなど、周囲に相談をしてください。
還付金詐欺の電話に従いATMの操作をしてしまった場合に、金融機関への連絡が早く金銭が口座から引き出される前に口座の利用停止ができたケースもあることから、すぐに警察や金融機関に連絡をしてください。
また、不審な電話があって不安な場合には、家族に相談したり消費生活センターなどに電話をしたりするなど、周囲に相談をしてください。
警察相談専用電話「#9110」
消費者ホットライン「188(いやや!)」
2017年9月14日 独立行政法人国民生活センター 発表資料はこちらから