「解約できない」「解約料が高額」など、スポーツジム等での契約トラブルにご注意!
2018年10月11日 独立行政法人国民生活センター 発表資料より
近年、健康の維持・増進やダイエット、スポーツ技能の向上等、様々な理由でスポーツジムやフィットネスクラブ、ヨガ教室、体操教室等を利用する人が増加しています。一方、契約時や利用時に関するトラブルが発生している他、特に解約申出の際に「契約期間中は解約できないと言われた」「高額な中途解約料を請求された」等のような、解約時に関する相談が多数寄せられています。
相談事例
【事例1】強引な勧誘で契約させられ、解約を申し出たが、解約はできないと拒否された
ホットヨガの体験教室の雑誌広告を見て申し込み、1,000円を支払って1時間のコースを受講した。体験後に帰ろうとすると「体験教室は入会を考えている人が対象のため、入会してもらわないと困る」と言われ、着替えもしない状況で勧誘された。仕事や子育て、介護で忙しいことや数日後には手術を控えていることを伝えても、「5月からで良いか」と一方的に説明された。何回も断ったが、契約書にサインをしないと帰らせてくれないような雰囲気だった。そのため、40分程度勧誘された後、契約書に署名をして、7月からの口座振替手続きも行った。そして、入会金と割引された2カ月分の会費、使用するヨガマットやローションの代金等で約27,000円を支払って帰ったが、勧誘が強引で怖い思いをしたので、やはり通いたくない。昨日電話をして解約を申し出たが、「継続必須期間3カ月は解約できない」と言われた。どうしたら良いか。 (50歳代、女性)
【事例2】高齢の母がジムで解約を申し出たが引き留められ、プロテインを定期購入させられた
実家で一人暮らしをしている90歳代の母が近所のスポーツジムと契約しているが、ほとんど行くことができないので、昨年8月、母と共にスポーツジムに行き解約を申し出た。しかしスポーツジムのスタッフが泣きながら解約しないようにと引き留めるので、根負けして契約を継続したが、その後も月1回行くかどうかの状態であった。5日前、母の銀行の通帳を記帳した際に、スポーツジムの名前で約 10,000円が2回引き落とされていることに気付いた。スポーツジムに確認したところ、筋肉を維持するためのプロテインを2カ月に1回のペースで定期購入していることが分かった。そもそも高齢の母に必要とは思えず、無理に買わされたのではないかと思う。家を探したら開封してあるがほぼ手を付けていないプロテインが1袋、未開封のものが4袋あった。母は高齢で判断力が衰えてきているため、母に契約のいきさつを聞いても要領を得ない。このスポーツジムの対応に納得できない。問題ではないか。 (90歳代、女性)
相談事例からみる問題点
★強引な勧誘や当日中の申し込みが条件となる割引等で契約を急がされる。
★予約が取れず利用できない、サービス内容が説明と異なる。
★高額な解約料を請求される等、中途解約でのトラブルが多い。
★解約を拒否される、解約手続きができていない。
消費者へのアドバイス
★契約書面や規約を必ず読み、内容を確認してから契約しましょう。
★解約条件等についてはジムのスタッフに説明を求め、十分確認しておきましょう。
★スポーツジム等の契約は原則クーリング・オフできません。契約は慎重に行いましょう。
★解約手続きは十分確認して行いましょう。
★不安に思った場合やトラブルになった場合には、消費生活センター等に相談しましょう。
2018年10月11日 独立行政法人国民生活センター 発表資料はこちらから