平成29年度県民生活に関する相談状況について
2018年6月20日 広島県消費生活課 発表資料より
広島県によると、平成29年度に県や市町の消費生活相談窓口で受け付けた消費生活相談は、31,681件で、前年度に比べ4,469件、率にすると16.4%の増加となりました。
不当請求・架空請求の相談件数が急増
不当請求・架空請求の相談10,065件は、相談全体の31.8%を占める最も多い相談です。前年度に比べ6,216件、率にすると161.5%と急増しています。増加した主な要因は、架空請求はがきが急増したことが大きいのですが、アダルトサイトのワンクリック請求やサイト利用料未払金の架空請求メールの手口等も後を絶たない状況です。 引き続き、注意をお願いします。
「情報提供サービス」「健康食品」「化粧品」の相談件数が増加
★1位の「情報提供サービス」と3位の「インターネット通信サービス」は、昨年度と順位が入れ替わっています。
「不動産貸借」が前年度比10.4%減少する一方で、「情報提供サービス」は28年度に前年度比14.2%増加したのに続き、29年度も前年度比3.0%増加しています。
★特に変動が目立つものとして、3位の「インターネット通信サービス」は、前年度比25.8%減少しています。
★10位の「化粧品」は、28年度に前年度比29.1%増加したのに続き、29年度も前年度比6.0%増加しています。これは、安価なお試し価格で消費者を誘因し、実際は定期購入コースを契約させるトラブルや、マルチ・マルチまがいの販売方法などに関するトラブルの相談が相次いだことによるものです。
商品・役務別相談件数【不当請求・架空請求を除く 】
1位 情報提供サービス 1,284件
オンラインゲーム、出会い系サイト等の利用、放送受信料の支払い など
2位 不動産貸借 1,209件
敷金の返還、借家の明け渡し、仲介手数料 など
3位 インターネット通信サービス 1,207件
光回線変更の電話勧誘、遠隔操作によるプロバイダの変更 など
4位 商品一般 948件
公的機関を騙ったり、個人情報を聞き出そうとする不審な電話 など
5位 融資サービス 837件
多重債務の整理、過払い金の請求、住宅ローンの返済 など
平成29年度の主な相談事例
★不当請求・架空請求 <架空請求ハガキ>
自分あてに「消費料金に関する最終告知のお知らせ」という不審なハガキが届いた。相談先のセンターの住所と相談窓口の電話番号が書かれていた。裁判取下期日は、3月30日となっていた。
10年ほど前にも、オレオレ詐欺の電話が架かってきたことがあり、息子を騙って、交通事故を起こしたので50万円いると言われたが、別の電話で本人に確認し、事なきを得た。5年ほど前にも、老人ホームの入居権の電話があり、これはすぐに切った。(60歳代・女性)
★情報提供サービス <出会い系サイト>
SNSの副業サイトから誘導され、出会い系サイトでポイントを購入し、クレジット決済をした。悩みを聞けば報酬がもらえ、月数十万円が稼げるという文言を読んで、登録した。登録時に、免許証の写しをメールで送信した。相手とやり取りをするためにポイント代金をクレジットカード決済した。しかし、何度もポイント代金を払うようメールが来るので不審に思い、退会申請をしたら、退会のために和解書を送付するので住所を教えるようメールが来た。現住所を教えたくなかったので、実家の住所を送った。カード会社に相談し、番号の変更手続きをした。カード会社から、消費者センターに相談するよう言われた。(20歳代・女性)
★役務その他 <消費生活センターを騙って個人情報漏えいを削除してあげるという電話>
消費生活センターを名乗る男性から電話があり、あなたの個人情報がA保険センターとB災害支援センターの2か所に漏れている、取り消すので処理をしていいですかと言われたので、お願いした。1時間位して再度電話があり、Aセンターは取り消せたが、Bセンターは国が認定しているので取り消しができない。代わりの人を紹介したら削除することができる。ある男性が名義を貸してくれると言われ、10分位前に名義貸しをしてくれる男性から電話があり、名義を貸して手続きをするので、10分以内にBセンターに電話するように言われ、フリーダイヤルを教えてもらったが、おかしな話だと思いかけていない。どうすればよいか。(70歳代・女性)
★化粧品 <定期購入だった初回限定価格の化粧水>
ネット広告を見て初回限定価格の抑毛化粧水を申込んだが、4回コースになっていた。2回目以降は要らない。1か月前、スマホに入った広告を見て、男性用抑毛化粧水を申込んだ。初回限定980円となっており、1回だけの購入と思っていたが、この度2回目を送ったメールが入り、定期購入になっていたことが分かった。改めて当該業者の化粧水をネット検索したら、効果が無いとか詐欺とかの書き込みが見られ、4回以上受け取れない場合は、初回の特別価格と通常価格との差額を請求するとある。2回目を受け取りたくないが、どうしたらいいか。(50歳代・男性)
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