テーブルタップなどの配線器具をチェックしましょう。
~消費電力の大きな製品を使う冬に多く事故が発生しています~
2017年1月26日 独立行政法人製品評価技術基盤機構 NITE(ナイト) 発表資料より
家庭における電気製品の増加に伴い、延長コードやテーブルタップなどの配線器具を使う機会が多くなっています。これらの配線器具を不注意に取り扱うと、火災などの事故に至るおそれがあります。特に冬場には、暖房器具など消費電力の大きな製品が多く、事故も多くなっています。今一度、配線器具を使う際に気をつけるポイントを確認し、事故を未然に防ぎましょう。
主な事故事例と注意事項
【事例①】
テーブルタップに電気製品を接続して使用していたところ、テーブルタップの電源コードを気づかずに繰り返し踏みつけたため、コードが断線して発火し、1人がやけどを負った。(70歳代・男性、軽傷)
【注意事項】
電源コードに繰り返し過度な荷重をかけないでください。特に高齢者や視覚障がい者がいる家庭では、移動の際に電源コードを踏みつけることがないように、ご家族や介護の方がテーブルタップの設置場所に気をつけてください。
【事例②】
テーブルタップに電気ストーブとこたつ(合計1770ワット)を接続して使用していたところ、テーブルタップの接続可能な最大消費電力(1500ワット)を超えていたため、コードプロテクター付近から発火し、周辺を焼損した。(40歳代・男性、拡大被害)
【注意事項】
コンセントやテーブルタップには接続可能な最大消費電力が定められています。電気製品を接続する際は、最大消費電力を超えないようにしてください。
【事例③】
テーブルタップの電源コードに他のテーブルタップを「ねじり接続」して使用したため、接続箇所から発火して、住宅の一部を焼損し、2人が死亡した。(10歳代・50歳代、女性、死亡)
【注意事項】
接触不良によって発煙・発火するおそれがあるため、「ねじり接続」等、電源コードの改造や不適切な修理は絶対に行わないでください。
【事例④】
マルチタップに照明器具の電源プラグを長期間接続した状態で使用していたところ、接続部にほこりが蓄積して「トラッキング現象」(※)が生じて発火し、2階を全焼する火災が発生した。(年齢性別不明、拡大被害)
【注意事項】
電源プラグはコンセントにしっかりと差し込み、定期的にほこりを掃除してください。電源プラグとコンセントとの間に隙間があったり、長期間コンセントに差したままにしたりすると、電源プラグにほこりや水分が付着し、「トラッキング現象」(※)やショートが発生するおそれがあります。
※「トラッキング現象」
コンセントや延長コード、テーブルタップ等に電源プラグを長期間差し込んだままにしていると、コンセントや電源プラグの周囲にほこりや水分が付着します。 付着したほこりや水分によって、電源プラグ栓刃の間に微弱な電流が流れる状態となり、火花放電を繰り返すことによって電源プラグの樹脂部分が徐々に炭化して、発火へと至る現象。
2017年1月26日 独立行政法人製品評価技術基盤機構 NITE(ナイト) 発表資料はこちらから