ご家族など身近な方で高齢者の事故を防止しましょう!
-事故防止のために高齢者の身の回りを見直してみましょう-
2017年9月13日 消費者庁 発表資料より
高齢者の事故には高齢者特有の様々な要素があり、高齢者本人だけではなく、ご家族や親戚の方、近隣、地域の方など高齢者の身近にいる方々が意識することで、多くの事故を防ぐことができます。
高齢者の身の回りの環境や行動、習慣について確認、見直しをしてみましょう。
身近な方へのアドバイス
(1) 高齢者の心身の変化に合わせて、家庭内の環境を再確認し、段差など高齢者にとって危険となる箇所や負担になる箇所を減らしましょう。
小さな段差や電源コードなど、生活動線に生じた小さな要素が高齢者にとっては事故のリスクになることを意識して、家庭内の環境を見直しましょう。小さな段差や引っ掛かりができていないか確認し、段差には段差解消用スロープ板を取り付ける、階段には手すりを設ける、手元や足元が見えづらい場所には明るい照明器具を増やす、床や階段につまずきの原因になりそうなものを置かない等、高齢者の生活動線上にある事故のリスクとなるものを減らしましょう。
(2) 高齢者が行っている作業を普段からよく確認し、いつもと変わったところがあれば、作業を控えるよう呼び掛けることも検討しましょう。
高齢者が普段行っている作業を認識しておくとともに、その日の作業内容や、高齢者の服装、体調などの状態、天候、作業環境などの状況もよく確認しましょう。不慣れな作業や危険な場所、不適切な服装時、体調不良時等の場合は、作業を控えるよう呼び掛けたり、必要に応じて高齢者の作業を補助したり、代わりに行うことなども検討しましょう。
また、1人で作業をしていて事故が生じた場合にはすぐに救助を呼べない可能性が高く、処置が遅れるリスクもありますので、高齢者が気付かないうちに1人で作業をしないよう、作業前にはひと声掛けるよう本人に伝えておきましょう。
(3) 高齢者が使用している製品に問題がないか、故障や劣化、不具合等がないか、リコール対象製品でないかを確認しましょう。
使い慣れた製品を長く使用している高齢者も多く、経年劣化やリコール情報に気付かずに使用を続けると非常に危険です。また、高齢者が1人で使用している製品の場合、不適切な使用をしていても、それに気付かずに事故になることがあります。
高齢者の使用している製品を調べ、故障や不具合のほか、高齢者にとって危険な箇所がないか、リコール対象製品でないか、高齢者が誤使用をしていないかなどをよく確認しましょう。
(4) 高齢者の普段の習慣を確認するとともに、誤飲しそうなものの取扱いや保管等に注意しましょう。
高齢者が普段食べているものや飲用しているもの、うがいなどの普段の習慣をよく認識しておくとともに、食卓、台所などの普段食料品があるところ、洗面台など普段うがいなどを行うところ、ペットボトルやカップなど通常食料品を入れる容器などに、誤飲するおそれがあるものを放置、保管しないように注意しましょう。また、高齢者が持っている既往症や飲んでいる薬の種類や量についても把握しておきましょう。
入浴中の事故の防止のため、入浴の時間帯や入浴時間などの普段の習慣をよく認識しておき、入浴前にはシャワーの蒸気などで浴室や脱衣所を暖め、いつもより入浴時間が長いときは声掛けをしましょう。
(5) 高齢者の安全や事故防止に関する正しい情報を収集しておきましょう。
高齢者自身だけでは情報を見落としてしまうおそれもあります。公的機関の提供する情報等、事故防止のための正しい情報を確認しておきましょう。
<参考>消費者庁「リコール情報メールサービス」
リコール情報サイトに掲載している担当省庁等が公表したリコール情報をメールで無料提供するものです(通信料金は除く)。高齢者等向けのみの配信登録も可能です。
http://www.recall.go.jp/service/register.html
2017年9月13日 消費者庁 発表資料はこちらから