気をつけて!不安をあおる分電盤の点検商法

2025年1月21日、2025年4月10日 独立行政法人国民生活センター公表資料等より

分電盤の点検商法に関する相談が2024年度に入り急増しています。分電盤は、内部に屋内配線の安全確保等のためのブレーカー等が内蔵されており、一般的に玄関や洗面所等に設置されています。分電盤の点検商法に関する相談件数は2024年11月末時点で2023年度同期と比べ約25倍となっており、契約当事者の約8割が70歳以上です。

相談事例

★電話がかかってきて分電盤の点検を勧められ了承したところ、業者が来訪した。分電盤を点検してすぐに「これは古いのですぐに交換しなければ漏電して火事になる」と言われた。今までトラブルはなかったものの、何十年も交換していなかったため、信用して約15万円の交換工事の契約を結び、前金を支払った。しかし、後からよく考えると高額ではないかと思う。工事を中止してほしい。(80歳代)

★契約している電力会社に委託されたと言う業者から「分電盤の点検をする」と電話があった。昨日訪問してきて、点検後に「分電盤が古いので漏電する可能性もある。危険なので交換した方がいい」と言われた。漏電したら困ると思い、約23万円で契約し、数日後に工事予定だ。念のため、契約している電力会社に確認したところ「この業者は当社とは関係ない」と言われた。不審なので解約したい。(2024年6月受付 90歳代 男性)

ひとこと助言

★分電盤を含む家庭用の電気設備については、4年に1回の法定点検が電力会社に義務付けられています。法定点検の場合は、必ず事前に書面で通知の上、登録調査機関の調査員証を携帯した調査員が来ます。点検後にその場で何らかの契約を勧誘することはありません。

★分電盤は経年劣化により故障する可能性があります。心配な場合は電力会社等に相談しましょう。

★分電盤に限らず、点検を持ちかける突然の電話や訪問には注意しましょう。

★特定商取引法上の訪問販売に該当する場合は、契約書面を受け取った日から8日以内であればクーリング・オフできます。困ったときは、早めにお住まいの自治体の消費生活センター等にご相談ください(消費者ホットライン188)。

◆不安や不明な点があれば、すぐに消費生活センター等に相談しましょう。

*消費者ホットライン「188(いやや!)」番
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